浪速風

大阪のエネルギーがほとばしる写真集3部作

写真は記憶を刻みつける。「その時に全てをとらえ、何も逃がさないように。後からそれを取り戻そうとしても、もう遅すぎる」。写真集「決定的瞬間」で知られるアンリ・カルティエ=ブレッソンの言葉である。産経新聞の報道カメラマンが撮影した「平成の大阪」(光村推古書院)が発行された。

▶既刊の「昭和の大阪」「昭和の大阪II」と3部作になる。街の移り変わりがよくわかるが、なかでも驚くのが大阪駅周辺の変貌である。北側にグランフロント大阪が開発され、どちらが表か裏かわからないほど高層ビルに埋めつくされたが、終戦直後は空襲で焼け野原になり、駅前で畑を耕していたのだ。

▶やがて闇市ができ、市電が走り、ビルの屋上のビアガーデンがにぎわった。写真からそれぞれの時代のエネルギーがほとばしる。昭和は大阪万博、平成は花の万博、そして2025年に大阪・関西万博が開かれる。次の時代も大阪は元気で変わり続けると確信する。