日航とANA、LCCで激突 舞台は手強い中距離国際線

JAL系のジップエアとANA系のピーチの競争激化
JAL系のジップエアとANA系のピーチの競争激化

 【検証エコノミー】

 格安航空会社(LCC)事業をめぐり、日本航空とANAホールディングス(HD)が激突する。日航の100%子会社「ZIPAIR Tokyo(ジップエアトーキョー)」とANAHD傘下のピーチ・アビエーションがともに来年、これまで国内LCCで手薄だった国際線中距離路線に進出する。利用者には費用負担軽減が見込まれるが、従来のLCCは近距離路線で稼ぐビジネスモデルで、中長距離はノウハウも異なる。事業の成否は両社の成長を左右しそうだ。(大坪玲央)

 「太平洋を渡っているLCCはないのでチャレンジしたい」。ジップエアの西田真吾社長は8日の記者会見で、長距離路線を目指す決意をこう述べた。

 ジップエアは国内LCCでは初めて中長距離の国際線に進出する計画のLCCだ。来夏のダイヤで、所要時間約6時間程度の成田-バンコク線、約3時間程度の成田-ソウル線といった中距離で就航。実績を積んだ上で、再来年の夏ダイヤで、10~12時間程度の長距離の欧米路線へ進出し、先行者利益を狙う。

2年で黒字「非常に高いハードル」

 従来、LCCは国内を中心とした近距離路線がビジネスモデルの中心だった。機内サービスが無料で座席間も広い通常の航空会社と比べて運賃を安くする代わりに、サービスを有料とし座席数を増やして何度も往復することで便数を増やし、収益につなげてきた。ジップエアは通常の航空会社の半分の運賃を掲げており、バンコク路線は約4万円になるとみられる。

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