東電原発事故公判が結審 判決は9月19日

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された同社元会長、勝俣恒久被告(78)ら旧経営陣3被告の第37回公判が12日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。弁護側は最終弁論で「予見可能性が認められないことは明らか」として、改めて無罪を主張。初公判から約1年8カ月を経て結審した。判決期日は9月19日に指定された。

 勝俣被告は最終意見陳述で「申し上げることは全て申し上げた」と述べ、元副社長の武黒(たけくろ)一郎被告(72)、武藤栄被告(68)も「付け加えることはない」とした。

 巨大津波を予見し、対策を取れば事故を防げたかが最大の争点。

 政府の専門機関は平成14年、地震予測「長期評価」を公表。東電子会社は20年、長期評価を基に最大15・7メートルの津波が襲来するとの試算結果を得ており、長期評価の信頼性も争われている。

 最終弁論で弁護側は、長期評価は根拠が示されておらず、専門家も疑問を持っていたとして「信頼性、成熟性は到底認められない」と指摘。仮に試算に基づいて津波対策を取ったとしても、実際の津波は試算と異なり「結果の回避は不可能だった」と主張した。

 検察官役の指定弁護士は昨年12月、「津波の襲来は予見でき、対策していれば事故は防げたのに、漫然と原発の運転を続けた」として、3被告にいずれも禁錮5年を求刑している。

 起訴状によると、3被告は巨大津波を予見できたのに対策を怠り、事故で長時間の避難を余儀なくされた双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら計44人を死亡させたなどとしている。

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