沖縄と本土結んだ財界人の架け橋「沖縄懇話会」の30年(2/2ページ) - 産経ニュース

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沖縄と本土結んだ財界人の架け橋「沖縄懇話会」の30年

 12年の沖縄サミット誘致にも沖縄懇話会は一役かった。稲嶺氏が10年末に沖縄県知事に就任すると、11年春に牛尾氏ら懇話会のメンバーが東京で当選祝賀会を開催。当時首相だった小渕恵三氏や官房長官の野中広務氏らを招き、参加者らが「沖縄でサミットを」と政府にアピールしたという。

 「後日、小渕氏に手紙で直接、進言してくれた方もいる。当時、誘致に名乗りを上げた8地域のうち、省庁の評価で最下位だった沖縄でサミットが開催できたのは、皆さんの支援のたまものだ」と稲嶺氏はいう。

 このほか同懇話会は、16年に開場した国立劇場おきなわや、23年設立の沖縄科学技術大学院大学、現在建設中の那覇空港第2滑走路など地域の大型開発にかかわる提言や支援事業を手がけた。

 26年からは県と共同で国際食品商談会「沖縄大交易会」も開催するなど、地域の経済振興に一定の役割を果たしている。稲嶺氏は「多くの財界人が沖縄に関心を持ってくれた。これだけ実効性のある団体はほかにない」と評価する。

 まもなく平成が終わり、懇話会は新たな元号で30年の節目を迎える。この間、会員企業は約90社に拡大。11月の総会に合わせて記念行事なども行う予定だ。懇話会には本土と沖縄をつなぐ架け橋としてより大きな役割が求められる。

 いなみね・けいいち 慶応大学経済学部卒。昭和32年いすゞ自動車。48年琉球石油(現りゅうせき)に転じ、61年社長。平成5年会長。沖縄県経営者協会会長、沖縄懇話会代表幹事などを歴任し、10年沖縄県知事に初当選。2期8年を務め18年退任。85歳。