浪速風

フェルメール展に何度でも

うれしいのは会場が広いことだ。大阪市立美術館で開催中の「フェルメール展」。入場者ははや10万人を超えた。けれどもゆったりと空間を取ってこの画家の作品が展示されているので、人類の至宝といっていい絵を心ゆくまで堪能できる。

▶正面に人垣ができるのは仕方ないが、先行して開かれた東京展ほどではなかった。ゴッホはフェルメールに魅せられたようにこう書いている。「この不思議な画家のパレットは、レモン黄と、真珠色した灰色と、黒と白だ」(「ゴッホの手紙」)。陰影に富んだ色彩は見る者を引きつけてやまない。

▶超現実主義の不思議な絵を描いたダリも、「ダリはダリだ」という本で大まじめにこの画家への愛を告白している。「フェルメールは、別物だった。まなざしの歴史において、彼の目は最大の誠実さの実例である」。本当にその通り。先日足が棒になるまで見尽くしたつもりでいたのに、また行きたくなっている。うん、また行こう。