ネット融資仲介最大手「maneo」を提訴 投資家ら

 インターネット上で融資を仲介する「ソーシャルレンディング」と呼ばれる金融サービスをめぐり、虚偽の説明で資金を集め目的外に流用したとして、全国の投資家54人と法人3社は8日、業界最大手「maneoマーケット」(東京)などを相手取り、計約11億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起した。原告代理人によると、請求額は同種の訴訟で過去最高。

 訴えられたのは、maneo社と、同社を通じて個人投資家らから資金を集めた「グリーンインフラレンディング」(GIL、東京)や再生可能エネルギー開発会社「JCサービス」(大阪市)などの計4社と、GILとJC社の代表取締役を務める男性。

 訴状によると、GILは太陽光発電事業などへの融資目的で、maneo社を通じて投資を募ったが、集めた資金をグループ会社に貸し付け、事前の説明と異なる目的外の事業に流用。出資者への配当や償還が滞っているといい、虚偽の説明で勧誘したために損害を被ったとしている。

 金融庁は昨年7月、GILへの融資に関し資金調達の際に虚偽の説明をしたなどとして、金融商品取引法に基づきmaneo社に業務改善命令を出した。

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