浪速風

国会は北朝鮮に負けている

既視感がある。北朝鮮がミサイル発射や核実験を繰り返し、極度に緊張が高まっていた一昨年、わが国会で口角泡を飛ばして騒がれていたのは何だったか。モリである。カケである。いいかげんで満腹したかと思っていたら今度は統計である。

▶うわべのほほ笑み路線に転じたものの、北朝鮮に完全な非核化の意思などないことは素人でもわかる。米朝首脳会談の物別れは起こるべくして起こった。日本は安全保障上の脅威を間近に抱えている。拉致問題を一日も早く解決せねばならない。モリもカケも統計不正もゆゆしき問題ではある。しかし論ずべき国政の優先課題はもっとあるだろう。

▶初代首相の伊藤博文は、ある演説でこう言っている。党派の政見が異なっても外交は国全体の国是でなければならぬ。国論を統一して相手に対したときその国は強い。「分裂したものは自から微弱の位地に立たなければならぬ」、と。今の日本の国会は北朝鮮に負けてしまっている。