メルセデス・ベンツの電気SUV「EQC」は、万能の普段使いを目指してつくられた(2/3ページ) - 産経ニュース

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メルセデス・ベンツの電気SUV「EQC」は、万能の普段使いを目指してつくられた

ほぼワンペダルの運転も可能

バッテリー容量は80kWh。車体が流線型のセダンではなく大柄なSUVであることから、航続距離を少しでも伸ばそうと、いくつかの新しい技術的な試みがされている。

EVは一般的に回生ブレーキを利用してエネルギーを回収できる。ドライヴァーがアクセルペダルを戻したとき、モーターが発電機として機能するのだ。テスラや日産自動車など一部の自動車メーカーは、この機能を「ワンペダル・ドライヴィング」と称して宣伝にも使用している。

この回生ブレーキによる減速はかなり強力だ。ドライヴァーは、ブレーキを踏む必要がほとんどなくなるほどである。

ただ、EVにあまり慣れていない人々にとって、これは奇妙に感じられるかもしれない。低速ギアのまま走り続けている感じ、あるいはサイドブレーキを戻し忘れたときの感覚にも少し似ているからだ。また、燃費向上マニアだった人たちは、アクセルを戻したときに惰性で走らせることを望むかもしれない。

こうした要望に対するメルセデス・ベンツの解決策は、強弱さまざまなうえスマートなモードも加えた複数の回生モードを提供することだった。例えば「エコ・アシスト」モードでは、先行車両を検出したときや、まもなく道路の制限速度が下がるようなときには、回生を強めるようにクルマが自動調整する。そしてそれ以外のときには、回生ブレーキの効きを弱めて、あまり違和感なく運転できるようにしてくれる。

あえて一般的なSUV風のデザインに

外観のデザインについてメルセデス・ベンツのデザイナーたちがとったアプローチは、「人々は既知のものを好む」という発想だった。ビヴァリーヒルズの駐車場で、このEQCを特に際立たせるようなデザイン上の特徴は何もない。

つまり、すでに存在する他社のハイエンド・ミドルサイズSUVと、ほぼ同じように見えるということだ。それは同時に、おそらく誰にも嫌われないであろうことも意味する。

室内では、例えば送風口の周囲を飾るブロンズ風の仕上げのように、気の利いた手法があちこちに用いられている。レトロさと未来的な感じが気持ちよくミックスされている印象だ。

外観デザインについてメルセデス・ベンツのデザイナーたちがとったアプローチは、「人々は既知のものを好む」というものだった。

送風口そのものはカセットテープを横から見たような形状で、ダッシュボードの端からドアにかけては古いアンプのようにリブを立てた意匠になっている。ステアリングホイールの向こう側にある液晶ディスプレイは右手のセンターコンソールの上まで伸び、そこにオーディオやエアコンの設定が表示される。