【ソウル=名村隆寛】1919年に日本の朝鮮半島統治に抵抗して起きた「三・一独立運動」の100周年に当たる1日、韓国ソウルで記念式典が行われた。
ソウル中心部の光化門(クァンファムン)広場で開かれた式典で演説した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「当時、7500人の朝鮮人が殺害され、1万6千人余りが負傷し、逮捕・拘束者は4万6千人余りに達した」と指摘。「親日の残滓(ざんし)清算はあまりにも長らく先延ばしにされた課題だ。誤った過去を省察して共に未来に向かえる」と述べた。
文氏は「親日は反省し、独立運動は礼を尽くされるべきだという価値を正しく確立することが親日残滓の清算だ」と強調。一方で、現在の日韓関係にからみ、「過去の痛みをかき広げ、分裂を引き起こしたり隣国との外交で葛藤の要因を作ったりしようというのではない。親日残滓清算も外交も、未来志向的であらねばならない」とも訴えた。