横浜の工作船資料館が英語の表看板に 北の工作や拉致啓発

表看板に英語表記で「北朝鮮工作船」と展示内容を明示するなどリニューアルした海上保安資料館横浜館=1日(海上保安庁提供)
表看板に英語表記で「北朝鮮工作船」と展示内容を明示するなどリニューアルした海上保安資料館横浜館=1日(海上保安庁提供)

 平成13年、海上保安庁の巡視船との激しい銃撃戦の末、沈没した北朝鮮の工作船を展示する「海上保安資料館横浜館」が英語の表看板を追加するなどのリニューアルを行い1日、塚田一郎国土交通副大臣が視察した。

 これまでの表看板は日本語で「工作船資料館」とだけ記されていたが、リニューアルで「North Korea Spy Ship(北朝鮮工作船)」と英語でも展示内容を明示。館内には日本人拉致問題を解説するパネルや被害者家族のメッセージを放映するスペースも設けられている。

 同館周辺は外国人観光客が多く、日本周辺の海上警備の重要性とともに、北朝鮮の工作活動や人権侵害の深刻な実態を伝えようと、展示内容の説明にも英語表記を付け加えている。

 工作船は13年、鹿児島県の奄美大島沖で海保巡視船を機関銃やロケットで攻撃。正当防衛射撃で応じた巡視船と激しい銃撃戦の末に爆発して自沈し、14年に引き揚げられた。東京都内で展示された後、16年に開館した同館に移送された。

 塚田副大臣は「日本周辺海域の厳しい現状や、北朝鮮との間の問題について多くの人の理解を得たい。拉致問題への関心も深めてほしい」と述べた。

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