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出入国管理法改正に伴う外国人材の受け入れ拡大まで1カ月余り。外国人介護従事者の増加が見込まれる中、特に必要性が指摘されているのが日本語能力だ。そんな実情を踏まえ、川崎市内の介護施設では「日本語ができない外国人でも業務を覚えられるように」と、介護業務のマニュアルを2言語で作成したり、研修用冊子を4言語で用意したりするなど、日本語理解を助ける施策を強化している。人材確保に知恵を絞る現場の声を聞いた。
「ご飯食べるよ。はい、どうぞ」「あまいの」「ちょと、待ててね」。1月某日の午後6時ごろ、社会福祉法人「伸こう福祉会」(横浜市)が運営する特別養護老人ホーム「クロスハート幸・川崎」(川崎市)。昨年7月に中国から来日した留学生、張旋(せん)さん(25)が夕食の配膳(はいぜん)のため入居者たちに話しかけた。
■身ぶり手ぶりで
張さんは昨年11月から、同施設で働き始めた。午前中は語学学校に通いながら、午後は同施設で週5日間ほどアルバイトをしている。
日常会話はおぼつかないことから、入居者たちとのやり取りは身ぶり手ぶり。介護施設で働いた経験はなかったが、祖母の介護をきっかけに「高齢化が進む日本で質の高い介護技術を学びたい」と現場に飛び込んだ。