衆院は26日午後の本会議で、天皇陛下のご在位30年に感謝と慶祝の意を表す「賀詞」を議決した。現行憲法下で在位の節目を祝う賀詞は初めて。参院も来月中の議決を目指している。共産党は前例がないなどとして賀詞に反対し、本会議を欠席した。
賀詞は、平成13年12月に皇太子ご夫妻の長女の愛子さまの誕生を祝う賀詞を衆参両院が全会一致で議決して以来となる。2年の天皇陛下の即位の礼や、5年の皇太子さまの結婚の儀でも議決している。
共産党は今回の議決について「過度に天皇を礼賛するもので、国民主権の原則に照らして賛成できない」と説明している。
賀詞の全文は次の通り。
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天皇陛下におかせられましては本年、御即位30年をお迎えになりましたことに心よりお祝いを申し上げます。常に国民に寄り添い、その安寧を祈り続けておいでになった平成の御代30年にわたる天皇陛下のご事績は、国民ひとしく敬慕の念に堪えないところであります。ここに衆議院は、国民を代表して謹んで感謝と慶祝の意を表します。