駅メロものがたり

JR福島駅で甲子園の曲が流れる理由

 古関は福島市の呉服業の家に生まれたが、実家の商売が傾き、苦労して音楽を学んで山田耕筰に師事した後、クラシックからポピュラーに転向した。作曲は楽器を使わず、全て頭の中で行ったという。

生涯を朝ドラに

 作品は歌謡曲から校歌、市民歌、応援歌など幅広い。福島市内にある古関裕而記念館では、愛用のオルガンや8ミリ撮影機、直筆の楽譜や色紙などの資料が展示されている。

 JR福島駅ロータリーには、オルガンを弾く古関のモニュメントが平成21年に設立された。「栄冠は-」など代表曲が1時間おきに流れる仕組みだ。古関夫妻の生涯を「NHKの朝の連続テレビ小説に」と呼びかける幕も掲げられている。福島市では2020年の東京五輪で野球とソフトボールを開催。「再び『オリンピック・マーチ』を使ってもらおうとの運動も進んでいる」と作田さん。

 今年は古関の生誕110年、没後30年の節目の年。加えて地域の人々が復権に熱心なのは「東日本大震災の反動」と元福島駅長の三浦さんはみる。原発事故の被害で激減した観光客を呼び戻し、地域を盛り上げたいとの強い思いだ。今は仙台のホテルに勤務する三浦さんは「『東北の人に寄り添う』はJRの方針でもある。応援したい」と話している。

(藤沢志穂子)