駅メロものがたり

JR福島駅で甲子園の曲が流れる理由

 その2年前の平成19年、福島市制100周年を記念して、福島JCでは古関メロディーのCDを制作した。収録曲を決める際に行った市民アンケートでは、1位が「栄冠は-」、2位が「長崎の鐘」、3位が「高原列車-」だった。駅メロでは「長崎-」を除く2曲が候補となる。

 当時のJR福島駅長、三浦丈志さん(63)は「駅は街とつながる盛り上がりの拠点」と快諾、メロディーは「列車が出ていくイメージで、と依頼した」と振り返る。東京を拠点に活動するミュージシャンのはんだすなおさん(47)がシンセサイザーで制作。「2曲とも跳ねるようなメロディーでインパクトがある。シンプルで、かつ派手さが残るように作った」と話す。

 「栄冠は-」は、昭和23年、戦後の新制高等学校の誕生で、戦前の全国中等学校野球大会が高校野球選手権大会として復活。大会歌の作曲を依頼された古関は、実際に甲子園球場に行ってマウンドに立ち、熱戦を想像しているうち「脳裏にメロディーがわき、自然に形づくられた」と自伝に書いている。