静岡市、世界発信へロゴマーク刷新 「まちは劇場」ブランド化

新しいロゴマークへのこだわりを語るデザイナーの太刀川英輔さん=静岡市役所
新しいロゴマークへのこだわりを語るデザイナーの太刀川英輔さん=静岡市役所

 静岡市は最重要課題と位置づける五大構想の一つである「まちは劇場」の取り組みで世界化に乗り出す。大道芸ワールドカップ(W杯)などの市内で繰り広げられる各種イベントを統一ブランド「まちは劇場」の旗頭の下で展開することで訴求力を高め、訪日外国人客(インバウンド)の増加を狙う。18日の定例会見で田辺信宏市長が世界化に向けて刷新したロゴマークを披露。「世界中から『まちは劇場』の静岡に来てもらうというフェーズにステップアップしていく」とアピールする。(石原颯)

 新ロゴマークは鮮やかな水色を基調に、ページをめくるイメージに富士山の形を重ね合わせたようなデザイン。ページがめくられた部分には「ON STAGE SHIZUOKA」の文字が刻まれている。デザインした横浜市のデザイナー、太刀川(たちかわ)英輔さん(38)は「あなたにとってのステージをいっぱい作りますという意味を込めて『ON STAGE』という言葉を選んだ。活躍の場が広がっていく一助になればと思う」と話した。

 ロゴマークとしては珍しく絵柄や文字列が右下に寄っている。「主張しないで右下にちょこっといるロゴをイメージした」と太刀川さん。資料の片隅に滑り込ませることができるデザインで幅広い利用を促し露出を増やすとともに「まちは劇場」を推進する主役はあくまで市ではなく市民であるというメッセージを伝える狙い。

 「まちは劇場」は静岡市が掲げる「五大構想」のうち、ソフト施策を中心とした取り組み。ストリートなど屋外に観光客を呼び込む活動計画が高い評価を受け、平成30年度に地域の芸術・文化を活用した国際発進力のあるまちづくりを支援する文化庁の「国際文化芸術発信拠点形成事業」に採択された。

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