桜田五輪相の遅刻で5時間空転 ただ旧民主党時代も…

桜田義孝五輪相の出席遅れで衆院予算委員会は中断のまま午前の審議を終えた=21日午後、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)
桜田義孝五輪相の出席遅れで衆院予算委員会は中断のまま午前の審議を終えた=21日午後、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)

 21日の衆院予算委員会は、桜田義孝五輪相が午前の審議に数分遅刻し、反発した野党が退席、約5時間にわたって中断した。

 「閣僚の任にあらず。本日中の審議復帰は難しい」

 予算委野党筆頭理事を務める立憲民主党の逢坂誠二政調会長は記者団にこう息巻き、桜田氏を非難した。

 桜田氏への質問は午前10時15分から予定されていたが、数分過ぎても姿を見せず、日本維新の会を除く野党委員が退室した。その後、予算委理事会で28日に集中審議を実施する日程で与野党が大筋合意したことなどを受け、野党は午後3時半ごろに審議に復帰。桜田氏は「心から深くおわびする」と頭を下げ、菅義偉(すが・よしひで)官房長官も陳謝した。

 もっとも、国会審議への閣僚の遅刻は旧民主党政権時代にも起きている。平成22年3月3日の参院予算委員会は、当時の前原誠司国土交通相、仙谷由人国家戦略担当相、原口一博総務相の3閣僚が遅刻し、15分遅れで開始された。原口氏は同月16日の参院総務委員会にも遅刻し流会となった。

 桜田氏の遅刻について、与党幹部は「謝罪は当然」とした上で「野党が予算案の審議拒否をするのは別の話だ」と語った。(今仲信博)

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