子育てや家族に対する思いを詰め込んだ「ひとこと」を対象とする島根県の「第17回ことのは(言葉)大賞」の入賞作が発表された。俳句などとは違って、形式にとらわれない自由な表現ができるのが特色で、今回も読み手の共感や感動を呼ぶ作品が多数集まった。
子供に関心を持ち、家族を大切にする機運を高めることを目的に、平成14年度から実施している。今回は全国から4739点の応募があった。
主な入賞作品と受賞者=( )内は審査員のコメント抜粋=は次の通り。
【一般の部】
知事賞・きらきらのまっすぐな目で「ママは将来何になりたいの?」と聞かれる(子供が「親も自分と同じ夢を持っている」と思っていることがすばらしい)=冨樫恵美さん、大阪府。
青少年育成島根県民会議会長賞・SNSに愚痴投稿したら 息子から「ガンバレヨ」(親の投稿にコメントしてくれる息子の気持ちが温かい)=池岡一昌さん、鳥取県。
【こっころの部】
知事賞・「オッケーグーグル、電気つけて」とお父さんが言うから、しかたなくぼくが動く(仲良しの家族が目に浮かぶ)=藤田柊平さん、島根県・小学6年。
青少年育成島根県民会議会長賞・母と喧嘩(けんか)した朝は メールに「ごめん」を 書いては消して 書いては消した(消した後どうなったのか色々なことを想像できる、思春期の気持ちをよく表している)=魚地妃夏さん、東京都、中等部2年。
このほかにも、家族に対するさまざまな思いを込めた佳作が揃った。
優良賞(一部)・「歳聞かれ 母の歳まで 答える子」=長尾郁子さん、東京都。「好きだった人の隣に居た旦那赤い糸とはそんなものかも」=安田清一さん、千葉県。「『良か。良かとよ。』私はこれでいいんだね、魔法の言葉、ありがと、ばあば。」=尾下陽菜さん、東京都、高校2年。「いつもはけんかばかりの おとうとふたり かぐらをやればめいこんび」=横山優奈さん、島根県、小学1年。
団体賞・島根県江津市立高角小学校の作品(一部)「風呂上がりアトピーのぼくの背中にクリームぬる弟は小さなかんごし」=佐々木龍雅さん、4年▽「おねえちゃんいつもかがみとにらめっこ。いつになったらかつのかな?」=山崎隆司さん、2年。
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表彰式は3月11日に島根県庁知事室で行われ、知事賞の藤田さんらが出席する予定。