ナウアート氏が国連大使の指名辞退 労働許可ない移民を雇用

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省は16日、昨年末に退任したヘイリー前国連大使の後任としてトランプ大統領から指名されていたナウアート同省報道官が指名を辞退したと発表した。トランプ氏は近く別の人物を国連大使に起用する。

 トランプ氏は昨年12月上旬にナウアート氏を指名したものの、人事の承認権を握る上院には正式通知していなかった。ブルームバーグ通信は、ナウアート氏が雇っていた乳母が米国の労働許可を持たない移民であることが判明し、上院での指名承認を得るのが難しくなったと伝えていた。ナウアート氏は辞退の理由について「この2カ月間は家族にとってつらかった。家族のために辞退する」と語った。

 ナウアート氏はFOXニュースのキャスターを経て2017年4月に国務省報道官に就任。記者団の厳しい質問をかわしてトランプ政権の外交政策を代弁する姿勢がトランプ氏やポンペオ国務長官に気に入られ、国連大使に抜擢(ばってき)された。

 しかし、議会や専門家の間では、ナウアート氏は実質的な外交政策に携わった経験に乏しく、ロシアや中国など大国との複雑な外交交渉はこなせないとの懸念が浮上していた。

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