浪速風

記憶に残る「命が危険な寒さ」

8日付の「夕焼けエッセー」は北海道恵庭市からの投稿で、つま先が冷気でしびれるように痛く、お母さんが「足の上に乗りなさい」と温めてくれた幼い頃の思い出だった。「半世紀前の北海道は、今よりもずっと冬の寒さが厳しく感じられた」という佐々木晋さん(57)に、小欄も同感である。

▶赤いほっぺはしもやけで、外気に触れる耳たぶや鼻がちぎれそうなほどだった。冬の夜は母の布団にもぐりこんで、足を温めてもらった。冷蔵庫を購入して両親が喜んだのは、ビン類が凍って割れなくなることだった。冷蔵庫は冷やすものだと思っていたら、保温にもなる。

▶「史上最強」といわれる寒気で、北海道陸別町では9日朝、最低気温が氷点下31・8度を観測した。テレビ局はこぞって「日本一寒い町」から中継していた。2日後は氷点下26・7度で、コメンテーターが「町の人は物足りないでしょうね」と言っていたが、冗談ではない。命の危険がある寒さなのだ。