「関空アイスアリーナを起爆剤に」 りんくう街づくりシンポ

 関西国際空港のおひざ元「りんくうタウン」の将来の街づくりを話し合うシンポジウムが、泉佐野市のホテル日航関西空港で開かれ、アイスアリーナを核とする街づくりなど空港に近い立地を生かした街のグランドデザインが披露され、活性化の議論を深めた。

 平成8年秋にまち開きしたりんくうタウンは、バブル崩壊後の景気低迷で苦戦を強いられたものの、近年のインバウンド(訪日外国人旅行)客の増加や景気の回復基調で、事業用地の利用率はほぼ100%だという。

 シンポジウムには市や民間開発事業の関係者ら約250人が参加。基調講演で桃山学院大の井田憲計准教授が「MICEの経済効果について」と題して講演し、稼働までの建設業を中心とした投資需要を1千億円と想定した場合、経済波及効果は約1756億円で、延べ1万1868人の雇用に相当するとした試算を発表した。

 この後、りんくうタウンで動き出している大型プロジェクトについてプレゼンテーションを実施。今年11月完成予定の「関空アイスアリーナ」を紹介した元関西大理事長の森本靖一郎氏は、内外からフィギュアスケートやカーリングなどの関係者らを呼び込む戦略を明らかにし、「アリーナが地元の人たちの心に火を付ける起爆剤になればと考えている」と述べた。

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