韓国のベストセラー小説、日本でも異例ヒット 「女性の生きづらさ」に共通項(3/3ページ) - 産経ニュース

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韓国のベストセラー小説、日本でも異例ヒット 「女性の生きづらさ」に共通項

気持ちくんでくれた

 世界経済フォーラム(WEF)による男女格差の度合いを示す「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」の2018年版では、149カ国のうち日本は110位、韓国は115位となっている。賃金格差や家事育児の分担不平等、出産後に女性が社会に戻りづらいなど男女格差が大きく、「女性が生きづらい社会」と指弾された形だ。

 書評家の倉本さおりさんは、「欧米などに比べて、日韓の社会構造や男女差別の構造は似ている部分がある」と指摘する。両国に共通するのは、儒教の影響を背景とした家父長制や、長幼の序を重んじる風土。これがいわゆる男尊女卑の風潮として根強く残っている、という見方だ。

 「82年生まれ~」を読んだ女性の感想として、韓国では「怒り」が多いが、日本では「涙が出た」という反応が多いとされる。倉本さんは「小説の分野でここまで(男女差別を)表現しているものは今までなかった。『気持ちをくんでもらった』という感謝と感情が高まったのでは」と推測する。

 斎藤さんも「女性にとっては、隠されていたこと、自分自身で蓋をしていたようなことを目の前にあらわしてような本。男性にとっても(女性の抱える問題など)全く知らなかったことを知るきっかけになり、そのために共感も反発も大きかった」と分析する。

 日本での反響を受けて、2月19日には著者のチョ・ナムジュさんが来日予定。同22日には「82年生まれ~」の番外編ともいえる「ヒョンナムオッパへ-韓国フェミニズム小説集」の刊行も決定している。