社説検証

広がる統計不正 産経は「政府全体の規律の緩み」 朝日「甘い検証で真相うやむや」

日経も「不正が組織ぐるみだったのではという疑念に答えていない」と厚労省が設置した監察委の対応を批判した。「監察委は組織の関与を否定したが根拠を示していない。『これが組織的関与でないなら厚労省は組織ではない』という与党議員の批判は、もっともである」と主張した。

産経は「政府統計のあり方についても全面的な改革が必要である」と統計改革を求めた。「ビッグデータ時代を迎えるにあたり、デジタル化をにらんだ調査手法の改革は喫緊の課題である」と強調した。そのうえで「政府内で重複する統計を洗い出し、役割を終えた統計は廃止するなどの取り組みが欠かせない」と政府統計の整理統合も訴えた。

厚労省の統計不祥事は、同省の深刻な統治不全を印象づける一方で、政府統計の旧態依然たる調査手法の問題点も浮き彫りにした。

とくに現代において、紙の調査票を調査員を通じて企業に配布し、回収するという手続きが続いていたのは驚くばかりだ。その時代遅れの調査手法を今後も厳格に継続するため、統計職員を増やすというのでは本末転倒というほかない。(井伊重之)

■統計不正をめぐる主な社説

【産経】

・これで幕引きはできない (1月24日付)

・首相が綱紀粛正の先頭に/効率化へ整理統合を進めよ (2月1日付)

【朝日】

・幕引きは許されない (1月24日付)

・客観的な検証やり直せ (1月26日付)

・政権全体で向き合え (1月31日付)

【毎日】

・幕引きせずに資料開示を  (1月24日付)

・恥ずべきデータ軽視体質 (1月26日付)

・危機感が伝わってこない (1月31日付)

【読売】

・組織の不作為が混乱を招いた (1月24日付)

・信頼回復へ国会は役割果たせ (1月31日付)

【日経】

・統計不正の全容を解明し信頼回復急げ (1月25日付)

・話にならぬ厚労省ガバナンス (2月4日付)

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