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「こたつ席」を設けたカフェやレストラン、居酒屋などが話題になっている。JR大阪駅(大阪市北区)のビル内のカフェや、あべのハルカス(同市阿倍野区)の展望台に設置したところ、幅広い世代の人気を集め、予約でいっぱいという。席ではイルミネーションや都会の街並みを眺めながら、ホットドリンクや鍋料理が味わえ、「リラックスできる」などと好評だ。かつてはこたつを囲んでの家族だんらんがお茶の間の風物詩だったが、核家族化が進んでこたつそのものの生産も減少傾向にある。果たして、こたつが再び脚光を浴びることはあるか-。(高橋義春)
吹きさらしの店内で、抜本的な寒さ対策
JR大阪駅5階「時空(とき)の広場」にあるカフェ「バール・デルソーレ」では、昨年10月から9卓(2人用6卓、4人用3卓)のこたつ席が設けられている。席に座れば、頭上に飾られているイルミネーション「光の天井ベール」を眺めることができ、人気という。
88席すべてがテラス席になっている同店は、周辺一帯が避難広場や連絡通路を兼ねていることから囲いがまったくない。約40メートル頭上に全天候型の大屋根があるだけで、店内は風が吹きさらしの状態。そんな店内の寒さ対策として考えたのがこたつ席だった。
店長の深山岳典(みやま・たけのり)さん(45)は「いすにクッションをつけたり、ストーブを設置したりしたが、部分的にしか暖まらず効果的な寒さ対策にはならなかった。そこで抜本的な解決策として思いついた」と話す。