文在寅氏側近有罪で「三権分立」無視する韓国与党

 情報機関の裏金授受事件でこの判事が昨年、前大統領の朴槿恵被告に懲役8年を言い渡した際、同党は「司法正義の実現」などと評価した。二重基準に加え、与党による露骨な政治的圧迫に、法曹界や専門家からも「司法の独立と三権分立を損ねる」「控訴審の判事への圧力だ」といった批判が上がっている。

 徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じた最高裁判決をめぐって文氏は、反発する日本政府に「謙虚な立場」を持ち、「三権分立に基づいて司法判断を尊重しなければならない」と要求した。与党も最高裁判決を歓迎し、日本政府と企業に対し、公式謝罪と法的賠償に応じるよう求めてきた。

 文氏にとって自らの側近への有罪判決だ。三権分立をないがしろにする与党の主張をたしなめるべき立場ともいえる。だが、文氏や大統領府は、金被告の判決に対し、特にコメントを出さず、沈黙を続けている。

【用語解説】韓国元与党党員らによる世論操作事件

 「ドゥルキング」と称する韓国与党「共に民主党」元党員の男らが2017年の大統領選などで、インターネット上の記事の評価を不正ソフトを使って操作したとされる事件。ソウル中央地裁は1月30日、大統領選で文在寅大統領の陣営幹部を務めた慶尚南道知事の金慶洙被告が「犯行全般に支配的に関与した」として、懲役2年の実刑などを言い渡した。

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