インターンなど職業経験の場も設け、興味の「一歩先」に踏み出す手助けをする。掲載が決まった中にはプロジェクションマッピングを駆使した空間演出で注目される「ネイキッド」(東京都渋谷区)などの先端企業も。求人の質にこだわり、大手やメガベンチャーを中心に、1、2年でまずは500社の掲載を目指すという。
「プロ野球では高卒入団がすごいといわれるように、職人やベンチャーなど、若いうちに戦い(働き)出すほうが有利な仕事はたくさんある。空前の売り手市場の今、高卒の選択肢は広がっています」
こう語る永田さんは、元都立高教諭だ。大学卒業後にサントリーホールディングスに入社し、30歳目前で念願の教師に転身した。高校生に就活指導をするなかで立ちはだかった壁が、旧態依然とした就活制度だった。
「バイタリティーがあって頭の回転も速い子が経済的事情で就職を選んだとき、『どうせ高卒では良い仕事に就けない』と無気力になり、自分の可能性を閉ざしてしまう姿を見てきた」。高校生の就活を変えたいという思いから教職を辞し、人材・IT系のベンチャー企業で専門知識を磨いて昨年、会社を立ち上げた。
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永田さんは高校を回り、生徒や学校のニーズを吸い上げている。1月下旬、埼玉県立川越工業高の訪問に同行した。