さいたま市新年度予算案 総額5568億円 人口減に備え

 さいたま市の清水勇人市長は1日の記者会見で、総額5568億円に上る平成31年度当初予算案を発表した。前年度比0・4%増で4年連続過去最高を更新した。「2021年の先の新たなさいたま市の創造に向けた充実予算」を合言葉に、インフラ整備をはじめとした積極的な投資で、少子高齢化や将来的な人口減少に備えたことが特徴。6日開会の市議会2月定例会に提出される。

 「充実予算」として、東日本の対流拠点にふさわしい都市機能の充実▽2020年東京五輪・パラリンピックを見据えたスポーツ環境の充実▽健やかに安心して暮らせる環境や、きめ細やかで質の高い教育環境の充実-の3つをテーマに掲げた。

 清水市長は会見で「どんな時代も物や人がたくさん来る都市は発展している。交通の結節点としての機能を高め、多くの人や物、情報が集まるようにすることが、持続可能な成長、発展につながる」と強調。人口減少が始まり、予算状況が厳しくなる前にまちづくりを進めたい考えを示した。

 象徴的な事業は3月28日に同市大宮区に開設予定の「(仮称)東日本連携支援センター」の運営(1億4千万円)だ。同センターは北海道、東北から北信越、北関東まで各自治体の紹介コーナーを設置。商談会なども実施して東日本連携を進める。大宮駅周辺の整備も行い、東日本の中枢都市として存在感を示す。

 新規事業では、在宅就労中の重度障害者に介護サービスを提供する事業に300万円を計上。国の制度では就労中のサービスが受けられないため、市独自のサービスに踏み切った。他にも買い物や通院が困難な高齢者の移動手段を確保する支援事業に180万円を充てるなど、障害者や高齢者の社会参加へ向けた取り組みが目立った。

 拡大事業では、保育所並みに子供を預かることができる「子育て支援型幼稚園」関連の事業に9億円を計上。東京五輪・パラリンピックに向けた機運醸成に5500万円を計上した。

 歳入は、人口増や緩やかな景気の伸びで市税収入が前年度比4・6%増の2723億円。市債発行額は大型工事が完了することに伴い同20・1%の大幅減となる543億円だった。

 歳出で目立ったのは、中小企業融資貸付金の67億円増や幼児教育・保育の無償化に係る給付37億円増など。また、障害福祉サービス支給や保育施設への給付などで扶助費も27億円増の1299億円となった。(川上響)