浪速風

球春到来。懲りない阪神ファンは「今年こそは」

「野球のない季節の男は、人生を忘れた漂流者のように見える」。作詞家の阿久悠さんの言葉である。「野球というスポーツは、男に人生を語らせるために存在しているのだ」という名言もあるように、生前、甲子園の高校野球を欠かさず観戦して、感動詩をつづった。

▶男だけではない。「野球女子」も多いとおことわりしておく。プロ野球の各球団が一斉にキャンプインした。まだ寒の底だが、南国からの「球春」の便りに、むくむくと野球の虫たちが目覚める。昨シーズンの成績はどうあれ、「今年こそは…」とリセットできるのがいい。とくに阪神タイガースは。

▶17年ぶりの最下位は忘れた。宿敵・巨人の金満補強が話題だが、こちらも実績あるFA(フリーエージェント)組や新外国人選手が入団した。何より矢野燿大(あきひろ)新監督になった。これから開幕までに、優勝の期待が確信に変わるのが常である。誰かが言っていた。「阪神ファンは業(ごう)である」と。