浪速風

「木に竹を接いだ」厚労省、そこが不祥事の根だ

またも分割論が浮上した厚生労働省が入る合同庁舎=11日、東京・霞が関
またも分割論が浮上した厚生労働省が入る合同庁舎=11日、東京・霞が関

「木に竹を接ぐ」とは、性質の異なるものを接ぎ木してもなじまないことから、筋が通らない、釣り合いがとれないという意味である。厚生労働省は平成13年の中央省庁再編で誕生したが、どうして厚生省と労働省を統合したのだろう。相次ぐ不祥事は「木に竹を」に根がある気がする。

▶長年にわたる「毎月勤労統計」の不適切な調査が明らかになり、さらに「組織的隠蔽はなかった」と結論づけた外部有識者による特別監察委員会の調査が、実は身内の職員が聴取していたことがわかった。幕引きを急いだのだろうが、姑息な手段で火に油を注いだ。昨年の森友問題での財務省の文書改竄に似ている。

▶厚生行政と労働行政は異質で、しかも所管業務は多岐にわたる。他の府省と比べて組織は格段に大きく、扱う歳出予算は一般会計の3割を占める。高齢化時代で役割はますます重要になる。綱紀粛正のかけ声だけでは出直しは難しい。再び分割が必要ではないか。