浪速風

花に嵐の…。日本人好みの引き際

活動休止について会見する嵐の(左から)相葉雅紀、松本潤、大野智、桜井翔、二宮和也=27日午後、東京都港区(鴨川一也撮影)
活動休止について会見する嵐の(左から)相葉雅紀、松本潤、大野智、桜井翔、二宮和也=27日午後、東京都港区(鴨川一也撮影)

アイドルグループ「嵐」が活動休止を発表した。ただの嵐つながりだが、唐時代の五言絶句「勧酒」を井伏鱒二が訳した「花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ」が思い浮かんだ。人気の絶頂は、満開の桜といえよう。日本人は散り際、引き際の美学を重んじる。

▶リーダーの大野智(さとし)さん(38)が1年半ほど前に「自由に生活してみたい」とメンバーに伝え、話し合ってきたという。小欄の世代には、キャンディーズの「普通の女の子に戻りたい」が重なる。いつの時代も国民的アイドルであり続けることは大変なのだ。嵐の5人は、気づいたら30代半ばをすぎている。

▶メンバーの確執が取り沙汰されたSMAPの解散騒動とも違う。来年末まで活動するそうだから、2年間は嵐で持ちきりだろう。そろばん勘定はファンに叱られそうなのでやめておこう。前出の井伏の名訳に、寺山修司はこう返した。「さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう」