介護と福祉のこれから

採用面接に高齢者も加わって デザインスクール提案

 「私の部屋引っ越しプロジェクト」の班は、施設職員と家族のよくある会話を寸劇で再現。「テレビを置いては」「他人の迷惑になる」「好みのカーテンを」「備品でいい」-。施設に入っても自分らしい暮らしの継続を模索中だ。愛用品や日々の習慣を家から引き継ぐ手引を作り、東京都内で開かれる「おいおい、老い展」で部屋を再現する。

 老い展は全国約70チームが成果を発表し、日程は3月21~25日と1日拡充された。対談、演劇など約30のイベントも同時開催する。入場無料。

 ■基本は「自立支援」 辻哲夫・東大高齢社会総合研究機構特任教授

 介護の考え方は大きく転換している。かつては弱った人の保護だったが、今はその人らしい生活を続けることができるよう支援をする「自立支援」が基本だ。

 その人らしい生活を続ける最良の方法は、住まいに住み続けること。独居でも自分らしい生活を繰り返す中で、衰えを防ぎ、幸せに暮らせるよう支援する-それが介護の原則だ。高齢者施設に入っても自分らしく暮らし、知人とも交わる一方、施設は在宅高齢者にも貢献する。このように地域全体をつなげていきたい。

 独居で夜間に亡くなったとき、最後に「おやすみ」と言うのは介護職であり、翌朝、接触するのも介護職だ。優秀な介護職が増えることは、心豊かな良い国になるということだ。人生100年時代、活躍に期待している。(談)