産経新聞社とFNNの合同世論調査で、いわゆる徴用工訴訟問題や韓国海軍艦による自衛隊機へのレーダー照射問題によって、韓国への批判が一層高まっていることがうかがえる。
徴用工訴訟で敗訴が確定した新日鉄住金側の資産が差し押さえられる前に実施した昨年12月の前回調査では「日本国内の韓国企業の資産を差し押さえる対抗措置を取るべきだと思うか」という質問に対して「思う」との回答は59.9%だった。今回は「相応の対抗措置を取るべきだと思うか」という質問に対し「思う」が76.8%に達した。
質問の内容がやや異なるとはいえ、韓国に対抗措置を求める声はさらに高まったといえる。
また、日本政府の立場や対応について圧倒的多数が支持し、レーダー照射問題に関する韓国側の主張を「納得できない」とする回答が9割を超えた。
徴用工問題では、韓国最高裁判決で生じた1965(昭和40)年の日韓請求権協定違反の状態を韓国政府が一向に是正しようとしない上、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今年の年頭会見で「日本の政治指導者らが論争を拡散させているのは賢明な態度ではない」と日本側に責任を転嫁するような発言をしたことも影響したとみられる。
レーダー照射問題でも、韓国側は照射の事実を認めず、日本側に非があるとの発信を続けている。しかし、韓国側の主張は日本の世論に対してはほとんど説得力を有していないといえる。(力武崇樹)