安倍晋三首相は21日、ロシアとスイスを訪問する前に首相官邸で記者団に対し、北方領土問題をはじめ22日に行われるプーチン露大統領との首脳会談やスイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に向けた決意を述べた。記者団とのやり取り全文は次の通り。
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--今回の外遊で、ダボス会議やプーチン氏との首脳会談にはどのような姿勢で臨む考えか。特にロシアのラブロフ外相は、北方領土の全ての島に対するロシアの主権を全て日本側が認めることを求めているが、こうしたロシア側の主張にどう対応していく考えか
「ロシアとの交渉は戦後70年以上残されてきた課題であり、決して容易なものではない。モスクワでは、じっくりと時間を取ってプーチン氏と胸襟を開いて話し合い、平和条約交渉をできるだけ進展させたいと考えている」
「ダボス会議には世界のトップ、ビジネスリーダー、オピニオンリーダーやジャーナリストが集まり、世界が直面するさまざまな課題について話し合う。私はG20(20カ国・地域)大阪サミット(首脳会議)の議長として基調講演を行い、デジタル時代の世界のルール作り、自由貿易の推進や気候変動問題、海洋プラスチック対策など地球規模の課題について日本の考え方を世界に向けて発信したい。G20大阪サミットに向けて、国際社会のさまざまな課題を解決する上においてリーダーシップを発揮していきたい」