浪速風

地震も噴火も、猛吹雪も。「猪見て矢を引く」では

昨日は「亥の大変」と呼ばれた宝永地震を取り上げたが、こちらは「亥の砂降り」の名がついた。同じ宝永4(1707)年の11月23日、富士山が大噴火した。江戸の町にも大量の火山灰が降り積もり、「雪のふり下るごとくなる(略)西南の方を望むに、黒き雲起こりて、雷の光しきりにす」。

▶儒学者の新井白石が随筆「折たく柴の記」に書いている。鹿児島県の口永良部(くちのえらぶ)島にある新岳(しんだけ)が爆発的噴火を起こし、火砕流が発生した。4年前の噴火では全島民が一時、約12キロ離れた屋久島に避難した。阪神大震災から24年の日というのは偶然だろうが、日本は地震国であり、火山国であることを教えてくれた。

▶北海道など北日本は急速に発達した低気圧の影響で猛吹雪になった。「爆弾低気圧」は気象用語ではないが、最近、よく耳にする。亥年は幕開けから波乱含みだ。「猪見て矢を引く」とは、事が起こってからあわてて対策を講ずるという意味だが、それでは遅い。