3億円の絵画「アニエールの河岸」、埼玉県立近代美術館で国内初公開

 県立近代美術館(さいたま市浦和区)で、同館の収蔵品を紹介する「MOMASコレクション第4期」が開かれている。目玉は昨年に県が約3億円を投じて購入し、国内で初公開の絵画「アニエールの河岸(かがん)」。このほか、モネやユトリロらの作品も展示している。4月14日まで。

 「アニエールの河岸」はパリ郊外のアニエールに流れる晩秋のセーヌ川を描いた作品で、作者は新印象派の巨匠として知られるポール・シニャック。

 これまで県が購入した最高額の絵画は、約4億2千万円のピカソの「静物」だが、「アニエールの河岸」はそれに次ぐ価格。県にとって高額絵画の購入は約20年ぶりで、新印象派の作品収蔵は「アニエールの河岸」が初めて。同館によると、新印象派の代表的な画家の作品という点に加え、シニャックやその一族が愛着を持った作品という観点から価値が高いという。

 「アニエールの河岸」を鑑賞したさいたま市の主婦、山崎優子さん(47)は「選ばれて購入された作品だけあって素晴らしい」と語る。同館学芸員の渋谷拓さん(46)は「画家や家族が大事にしてきたというエピソードもあるすてきな作品なので、じっくりと鑑賞してほしい」と話している。

 また、同館ではMOMASコレクションの企画展として「瑛九(えいきゅう)の部屋」も開かれている。洋画家の瑛九は、昭和初期に多くの画家が住んでいた「浦和画家」の一人で、瑛九の最高傑作といわれる「田園」を暗室に展示している。暗室内の照明は鑑賞者が調整できるようにしており、光量によって異なる「田園」を堪能できる。

 開館時間は午前10時~午後5時半。月曜休館(2月11日は開館)。一般200円、大高校生100円、中学生以下は無料。 (竹之内秀介)

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