安倍晋三首相×バイオリニスト・五嶋龍氏新春対談(2)首脳同士の信頼関係醸成にはコツが…

 首相 特に日米、日露、日中の場合は、お互いに信頼できるかどうかでしょう。相手が半年後に辞める可能性があると、何か約束しても「この人は本当に約束を果たすことができるのか」と考える。実は首脳同士の信頼関係でこれが最も大きいんです。日本の問題はそこにあったのですが、幸い、私はこの6年間、各国首脳とお互いに信頼関係を培うことができたと思っています。

 ■首相「北方領土問題に終止符」

 櫻井 お二人は宿命の人というか、天から与えられた課題を背負ってる人たちではないかなと思いますが、いかがですか。

 五嶋 天才とか神童という言葉がありますが、僕はそういうことを信じたことがない。自分の経験やパッション(情熱)から自分の生きがいを見つけ、人生を費やしていくのかなと思っています。宿命はかっこいい言葉ではあるけれど、よく考えてみると、すごく制限のある言葉でもあるので、その上に自分のパッションを生かしたいですね。

 首相 戦後70年以上解決できなかった日露間の領土問題を解決し、平和条約を締結する。戦後残された大きな課題に終止符を打つべく全力を尽くしています。

 私の父も晩年、この問題を解決すべく、生命を燃やし、余命いくばくもない中で最後の力を振り絞ってソ連のゴルバチョフ元大統領と会談した。残念ながら父は政治家としての大きな目標は達成せずにこの世を去りましたが、そのときの父の思い、政治家の執念を私は見ていました。その意味で、私とプーチン大統領が会談を重ね、領土問題に何とか答えを出していく。日露双方が受け入れ可能な解決に至るために全力を尽くす。そういう立場になったことは、ある意味で宿命なのかなと思っています。

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