安倍晋三首相×バイオリニスト・五嶋龍氏新春対談(2)首脳同士の信頼関係醸成にはコツが…

 日本はわれわれが思っている以上に多くの国に評価されています。

 五嶋 確かに日本は世界でリスペクトされていますが、中国は今、世界中で仲間をどんどん増やそうとしている。経済的にもアフリカ、南米、東南アジアでもすごく力を発揮している。好かれていなくても、経済力でねじ伏せようとしているわけですよね。

 首相 経済力でねじ伏せるということは、できそうで、そうでもない。一時的にたくさんお金を貸したとしても、それが本当にその国のためにならなければ、次第にそれに気づいてくる。

 日本は資金の返済計画などいろいろ言うから嫌がる国もありますが、結果としてその国は相当成功しています。人材育成も中期的な投資をしているので、日本企業への投資を求める声はすごく多いんです。

 日米関係についても、日本は平和安全法制を成立させ、米国と助け合うことができるようになった。米国の航空機や艦船を海上自衛隊の護衛艦などが護衛する。事実上、そこに乗っている米国の若い兵隊の命を一時的に日本に預けている。こういう2国間関係は世界でほとんどないんですよ。日米安保条約上、日本があって初めて米国はアジアで軍事的プレゼンスを維持できる。われわれが思っている以上に日本は強い存在なのだと思ってもらってよいと思います。

 櫻井 海千山千の世界のリーダーとはどうコミュニケーションをとっているのですか。

 ◆6年かけ信頼培う

 首相 率直に話をすることです。策を弄(ろう)して、相手を味方にしようと思っても簡単にはできません。それよりもある意味で自分をさらけ出しつつ、約束を守ることが大切です。いろいろな機微の話もしますが、それをすぐに外にしゃべってしまうと関係は終わります。そこは普通の人間関係と変わりません。

 櫻井 何かシナリオみたいなものがあるのですか?

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