安倍晋三首相×バイオリニスト・五嶋龍氏新春対談(2)首脳同士の信頼関係醸成にはコツが…

 五嶋 ルールを守らない国に対し、どう接していくかは非常に難しいと思います。ルールを守りすぎても結局は置いてきぼりになることもあるし、ルールを守らなければ最終的にはツケが後で回ってくるわけですよね。日本は多くの面で世界中から評価されているけれども、相手にされているかどうかは結局、力関係だと思います。

 ◆悪い評判には弱い

 首相 ルールを無視すればそれはジャングルと同じで、世界は発展できない。ある国が「この海は私のものだ」と宣言し、強い軍事力を持っていれば他の国は黙るしかない。しかし、国際社会のルールでは、例えば国際海洋法条約に基づいた裁判があるし、ルールを守らない国は評判が悪くなってくる。評判が悪くなっている国は、評判が悪いことを実は意外と気にしているんですよ。

 櫻井 気にしているのですか。

 首相 非常に気にしています。われわれが思っている以上に。ですから、やはり言うべきことを言っていくことが大切です。それから国際社会で仲間がいるかどうかも大切です。日本にとってはまず日米同盟があり、自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配という普遍的価値観を共有する他の国とも、これを守るためにお互いが協力していく。

 昨年アルゼンチンでのG20首脳会議で、トランプ大統領とインドのモディ首相と3人で初めて日米印首脳会議を開きました。リーダー同士の個人的な関係をつくっていくことは非常に大切です。