ちば平成史

9年、アクアライン開通 21年、800円に値下げ

計画から約30年の時を経て完成した東京湾アクアラインの開通式(NEXCO東日本提供)
計画から約30年の時を経て完成した東京湾アクアラインの開通式(NEXCO東日本提供)

 ■交通量4倍 県経済の起爆剤に

 平成21年3月31日、首相官邸。29日の県知事選で初当選したばかりの森田健作知事は、旧知の麻生太郎首相を訪ね、普通車料金が片道3千円(ETC搭載車は2320円)の東京湾アクアラインの通行料金を「(私の公約の)800円に値下げしてほしい」と切り出した。「できるわけねえじゃねえか」と開口一番一蹴した麻生氏に対し、知事は「値下げしないなら千葉県はアクアラインなんかいらない。ぶっ壊してくれ」と食い下がる。会談に同席していた麻生氏、知事の双方と親しい菅義偉・自民党選挙対策副委員長の口添えもあり、麻生氏が「国土交通省に値下げを検討させる」と折れて、会談は終わった。

 まもなく国交省から「千円への値下げが限度」と伝えられた知事は菅氏に直談判する。「菅さん、千円じゃだめだ。800円だから意味がある」。知事は県経済にとっていかにアクアラインの値下げが必要か、熱を込めて訴えた。「よく分かった」と引き取った菅氏が麻生氏に伝え、再検討の結果、800円への値下げが同年5月22日に正式に決まった。値下げにあわせて、5月31日に麻生氏のアクアライン視察も決まった。

 晴天のアクアライン海ほたるパーキングエリアで麻生氏を迎えた知事は「いいところだな。君は青春ドラマなんだから、走ったらどうだ」と言われ、ひらめいたという。その言葉を契機に今や2年に一度の大イベントとなった「ちばアクアラインマラソン」も生まれたと知事はいう。

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