高級自転車、人気の高まり、窃盗ターゲットに

高級志向の顧客が増え、単価平均が上がっているスポーツ自転車=大阪市中央区(小松大騎撮影)
高級志向の顧客が増え、単価平均が上がっているスポーツ自転車=大阪市中央区(小松大騎撮影)

 速度が出せて耐久性などにも優れたクロスバイクやロードバイクなど「スポーツ自転車」は近年、健康ブームを背景に販売台数が増えている。一方で、10万円以上する高級な自転車は換金のしやすさから窃盗犯に狙われやすく、盗難被害も相次いでいる。

 自転車産業振興協会(東京)が行った全国の小売店への調査では、平成29年の1店舗あたりのスポーツ自転車の販売台数は45・7台で、10年前から3倍以上に増加した。スポーツ自転車販売の専門店「ベックオン」(大阪市中央区)では、スポーツ自転車の単価平均は15万~20万円。ここ数年で品質にこだわる顧客が増え、高級志向が高まっているという。

 人気の高まりとともに、窃盗のターゲットにもなるように。スポーツ自転車の盗難情報を紹介するサイトを運営する「ボット」(兵庫)によると、約5年前から大阪や東京、神奈川などの都市部で被害が目立つようになった。

 大西秀典代表(43)は「自転車人気に加えて、ネットオークションなど匿名での個人売買が広まったため、窃盗犯が高級自転車を狙い撃ちするようになった」と話す。現在、サイトには月30件のペースで被害報告が寄せられている。

 スポーツ自転車は自身でパーツを組み合わせ、好きなようにカスタマイズするのも人気。交換用部品も高価なものが多いため、分解してネットオークションに出品されるケースもあるが、部品だけでは盗難品かどうかの見極めが難しくなっている。

 盗難防止には防犯登録が効果的だが、高級自転車の購入者は「防犯登録のシールを貼ると見た目が悪い」との理由で登録を敬遠する傾向があるという。大西代表は「シールを貼るのが大前提だが、有料の室内型駐輪場を利用するなど、窃盗犯に『盗みにくいな』と思わせる必要がある」と指摘している。

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