浪速風

「一陽来復」、人生も好転する

米国ではこの時期に決まってテレビ放映される映画があるという。フランク・キャプラ監督、ジェームズ・スチュアート主演の「素晴らしき哉、人生!」。1946年の作品だが、権威ある映画批評サイト「ロッテントマト」のクリスマス映画ランキングで、毎年のように1位に選ばれている。

▶クリスマスイブに川に飛び込んで自殺しようとした主人公を、見習い天使が助ける。子供の頃から何をやってもうまくいかず、「生まれてこなければよかった」と絶望した。天使は望み通り、彼が生まれなかった場合の世界に案内するが…。そこは荒廃した町で、愛する家族や知人は皆、不幸になっていた。

▶自分の善良さが多くの人々を幸せにしてきたことを知って、「元の世界に戻してくれ」と叫ぶ。明日は冬至。不遇を嘆き、師走の風が冷たく感じる人がいるだろうが、「一陽来復」には「悪いことが続いたあと、ようやく物事がよい方に向かう」という意味がある。