【ワシントン=塩原永久】ムニューシン米財務長官は18日、ブルームバーグ通信のインタビューで、中国との貿易協議が来年1月に開かれる見通しを明らかにした。ムニューシン氏は複数回の協議を調整していると指摘。米中両政府が、来年3月1日の交渉期限までに、「文書化された(正式)合意」を結ぼうと作業を続けていると説明した。
米政府によると、今月1日の首脳会談で米中両政府は、90日間の交渉期限を設定し、米側が問題視する知的財産権侵害への中国による具体的な対応策などを詰めることで合意した。
ムニューシン氏は、その後も何度か電話会談し、「複数の会合日程を確定させようとしている最中だ」と言及。米中が目指す正式合意には、中国が取り組む構造改革のスケジュールや検証方法について、「十分に具体的」な内容が盛り込まれる見込みだと語った。
米司法当局の要請で、カナダ国内で中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の副会長が拘束され、米中間の新たな火種となっている。ムニューシン氏は「中国は、これが(貿易協議と)別問題だと理解している」と述べ、協議に影響するとの見方を否定した。