浪速風

有馬の夢馬券。今年は二刀流に

寺山修司さんは競馬の名言を数多く遺(のこ)した。「誰でも、偶然なしでは生きている愉(たの)しみがない。そんなとき、無印の非力(ひりき)な馬の馬券を一枚買ってみる。その馬の『万に一つの逆転の可能性』は、そのまま自分の人生の『万に一つの逆転の可能性』に通底しているからである」(「山河ありき」から)

▶競馬ファンでなくても、有馬記念だけは馬券を買うという人は少なくない。昨年はキタサンブラックが有終の美を飾り、馬主の北島三郎さんが「まつり」を熱唱したのが記憶に新しい。今年はこの馬が注目の的だ。障害レースでは無敵のオジュウチョウサン(牡7歳)がファン投票3位で出走する.

▶いわば「二刀流」への挑戦である。障害馬はスタミナはあるが、スピード勝負は分が悪いだろう。それでも1年の締めくくりには誰もが夢を見たくなる。平地のエリートたちに一泡吹かせるオジュウチョウサンに自分を重ねて。23日に中山競馬場で「万に一つ」が起きる?