日立、英原発難航 安全対策費 高騰が壁 原発輸出戦略曲がり角か

 日立製作所が、英国で進めている原子力発電所の建設計画の難航が改めて明らかになった。三菱重工業のトルコでの計画も断念に追い込まれる公算が大きい。東京電力福島第1原発事故を受けた安全対策費の上昇で事業の採算性が厳しくなったためで、官民が取り組んできた原発輸出戦略は見直しを迫られそうだ。

 英原発計画の事業費は3兆円規模。このうち英側が約2兆円を融資し、残る約1兆円は日立▽日本の電力会社や政府系金融機関▽英政府と地元企業-の「3者」がそれぞれ出資して賄う形での資金調達を目指してきた。

 しかし、英側の調整は進んでいない。さらに、日立が出資を期待する東京電力ホールディングスや中部電力なども及び腰だ。事業費がさらに増える可能性に加え、事故発生時には巨額賠償が想定されるためだ。