浪速風

お笑い芸人の暴言騒動、品性が見えて笑えない

映画監督の小津安二郎(1903~63年)は誕生日も命日も12月12日である。「東京物語」や「秋刀魚の味」などで庶民の哀歓や人情の機微を描いた名匠は、映画界の後輩にこう言っていたそうだ。「君、人間は少しぐらい、品行は悪くてもいいが、品性は良くなければいけないよ」

▶教えてくれる師や先輩はいなかったのだろうか。若手お笑い芸人2人が漫才コンテストの女性審査員を批判して、騒動になっている。酒に酔って言いたい放題の暴言を吐き、動画をSNSで流した。なかには女性を傷つけるような言葉もあった。品行が悪いのはもとより、品性も良くない。

▶SNSが当世風だが、一度配信してしまうと、拡散して取り返しがつかない。2人はあまりの反響に猛省しているようだが、時すでに遅しである。同じ審査員だった松本人志さんの叱責のコメントが的を射ている。「何より勉強不足だし、勉強が不足しているということすら勉強できていない」