「中身知らない」弁解退ける 受け子逆転有罪判決

 最高裁は、被告が約20回にわたり複数の異なるマンションの空き部屋で住人になりすまして荷物を受け取り報酬を得ていたことを踏まえ、弁解は不合理と判断した。

 甲南大法科大学院の園田寿(ひさし)教授(刑事法)は「詐欺を強く推認できる事実があれば、『中身は知らない』と主張しても、それで故意がないということにはならないとの判断を示した判決だ」との見解を示す。

 ただ、主観や内心にかかわる「認識」の認定は難しい。本当に荷物の中身が分からなかった場合や、漠然と何らかの犯罪に関与している程度の認識では罪に問うことはできないためだ。

 元東京高裁部総括判事の門野博弁護士は「最高裁の今回の判決を機械的に違う事件に当てはめるのは良くない。実際は認識していないのに罪に問う冤罪(えんざい)の危険があるからだ」と指摘している。(大竹直樹)