「大学の裁量の範囲内」 女子差別で順天堂大、弁明に終始

 医学部の不正入試をめぐる問題で、順天堂大は10日に記者会見を開き、女子の受験生らを一律に不利に扱っていたことを認めた。性別により合否判定に差異を設けることは、全国医学部長病院長会議が11月に策定した入試規範でも「決して許容されない」とされる不正だ。しかし大学側は「大学の裁量の範囲内と思っていた」と弁明。大学と一般社会の認識のずれが、浮き彫りになったといえそうだ。

 「当時は適正だと判断していた」「補正であり、差異とは考えていなかった」

 この日の会見で新井一(はじめ)学長は、こう繰り返した。

 順大では女子を不利に扱っていた理由として、「女子の方が精神的な成熟が早く、(男子より)相対的にコミュニケーション能力が高い」ため、面接で「男女間の差異を補正する」必要があった-と説明する。

 新井学長は、「(大学に入ってから成熟する)男子学生を救うという意味だった」とも話したが、記者から「それを差別というのでは」と問われると、「そう見られても仕方ない」などと口ごもる場面もみられた。

 順大は、文科省が今夏に実施した医学部入試をめぐる緊急調査で、平均合格率の男女差が全国の大学の中で最も大きく、当初から不正の疑いが指摘されていた。新井学長は「現時点では不適切だったと認識している」と陳謝したものの、関係者の処分については、「現時点で考えていない」との見方を示した。