産後の「鬱」、妊娠中から注意を 周産期の死亡原因は自殺が最多(2/3ページ) - 産経ニュース

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産後の「鬱」、妊娠中から注意を 周産期の死亡原因は自殺が最多

 堤さんが特に着目するのは妊娠中の鬱病だ。堤さんによると、一般の鬱病の有病率が5、6%なのに対し、産後3カ月以内は13%、妊娠中も11%に上るとされている。ところが、「産後鬱」には以前から一定の注意が払われる一方、「妊娠中は『精神的に安定している』という思い込みが、かつては医師の中ですらあった」。

 妊娠中に発症すれば当然、継続、または再発による産後鬱のリスクが高まる。実際に、産後鬱の半数ほどは妊娠中の発症だという。

 ◆不調の見過ごしも

 産後鬱の疑いのある人を見つけるため、近年は「エジンバラ産後うつ病質問票」が広く使われている。

 1987年に英国で開発されたもので、主に産後1カ月健診の際に母親に「悲しくなったり、惨めになったりした」など10項目の質問に答えてもらい、点数で評価するものだ。発症の可能性が高い場合は専門医につなげる。しかし産後1カ月は健診がないことや、その後のフォローも課題となっている。

 一方、妊婦に対する調査方法は現時点では確立されていないといい、堤さんは「産科医が見抜くのは難しいのが実情。家族が異変を感じ取り、医師や保健センターなどに相談することが大切」と話す。