浪速風

小豆が高騰。甘くなかった気象異変

子供の頃、夏になると北海道・十勝の自宅に天候を尋ねる電話がかかった。先物取引をやっている父の知人からで、小豆の作柄を予想するためだった。小豆は暑さにも寒さにも弱い。梶山季之さんの小説「赤いダイヤ」は小豆相場で一獲千金に挑む物語で、テレビドラマや映画にもなった。

▶生産量(収穫量)の約9割を北海道が占め、なかでも十勝産はブランドである。最近はあまり天候に左右されなくなったが、今年は夏の低温、日照不足で収穫量が減少。さらに2年前に相次いで襲った台風の影響が尾を引いて在庫が少なく、昨年の同時期に比べて3~4割も値上がりしているという。

▶年末年始は贈答用の和菓子など小豆の需要が増える。邪気をはらうとされる縁起物で、お祝いに欠かせない赤飯に使われ、小正月には小豆粥を食べる風習がある。生活習慣病の予防にも効果があるそうだ。自然災害が相次いで、小豆にも甘くなかった。来年は天の平穏を願いたい。