菅官房長官、東京新聞記者に「事実と違う質問すべきでない」

会見に臨む菅義偉官房長官=28日午前、首相官邸(春名中撮影)
会見に臨む菅義偉官房長官=28日午前、首相官邸(春名中撮影)

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は28日午後の記者会見で、外国人労働者の受け入れ拡大に向け在留資格を創設する出入国管理法改正案について質問した東京新聞の望月衣塑子記者に「全く事実と違うことの質問はすべきでない」と語気を強めて苦言を呈した。

 望月記者は、27日の衆院法務委員会や衆院本会議での改正案採決について「実質13時間という短い審議で強行に採決が行われた」と主張。菅氏は「強行採決なんか、やっていない」と反論した。自民、公明両党に加え日本維新の会も賛成に回ったことを念頭に置いたとみられる。

 望月記者は次に「財界の要望ありきで採決が行われ、労働者の視点での議論が行われず、国会が軽視されているという批判が出ている」と発言し、菅氏は「大変申し訳ないが、誰がそう言っているのか」と反問した。

 改正案の衆院通過を報じた28日付朝刊の新聞記事のうち、東京と朝日は「採決強行」、毎日は「採決を強行」との見出しをつけていた。

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