甲府市の南に位置する山梨県中央市は、県内トップの出荷量を誇るトマトの産地だ。
「トマトのまちをアピールする新しいB級グルメができないか」。市商工会の若手職員が祭りの屋台の焼きそばから連想し、平成19年に登場した。
トマトと、やはり市内で生産が盛んな県産のブランド豚「フジザクラポーク」でミートソースを作り、キャベツなどが入った焼きそばにかけた。
「昭和40~50年代に甲府の喫茶店で出されていた『ミートソース焼きそば』を思い出す」との声もあり、「青春のトマト焼きそば」とネーミングした。平成23年、地元素材の使用などを条件に、提供店を認証。現在は市内の10軒で食べることができる。
このうち、「末広」は東京都内で日本料理の店を営んでいた大沼孝雄さん(68)が昭和56年、故郷に開いた居酒屋だ。「青春のトマト焼きそば」は、酸っぱさが苦手な人も魅了するマイルドで深い味わい。サラダとみそ汁付きで800円だ。